詩「手」
君は 何をつかむ 何を選んで 何を択ばない その繰り返しの中で 今日の一手だけ読んで 仕事を終えよう
場所の位置の索引は お客さんに聞かれて 初めて その記憶をたどることができる
品出しでも 歌でも お笑いでも 浮かせること これが大事になってくる
前進作業 別の名を 手直し そうなのだ ぼくたちは 商品の位置を そうするように 人生を 自分自身を 微妙に動かしている
つかむ 放す つかむ 放す この往復運動が 自在になってこそ 一人前の 品出しの仕事人となる
この世界は 補充がなされないと 回っていかない そのことを どれだけの人が 知っているだろうか
今まで 仕事中に ガラスの瓶を 割ったことはない しかし 段ボールから出した 瓶をつかむたびに思うのだ これを落としたら 自分の自負や 評価 同僚たちからのまなざしも 崩れ去るのではないかと