水鳴の人声観~苦楽の中で

自分の中にある言葉を形にしています。最近のマイブームは、鷹揚に、ごゆるりと、です♪

詩「声」

まだマスクをしていた

今日入った お店のマスターも 注文を取る人も まだマスクをしていた 声を出すのも 少し憚られる雰囲気だった 料理はおいしかったけど

まだ見ぬ声を

まだ見ぬ声を 探り出せ

どんな苦境も

ハチワンダイバーの 菅田君が 将棋に懸けたように お前も 歌に 懸けてみろ お前なら どんな苦境も 乗り越えられる

歌はいい

雨の音 鳥の声 自宅で歌う 歌はいい

歌を駄目にする

焦る気持ち 逸る気持ちは 歌を駄目にする

その日にしか

次の日も 次の日も 同じように 歌が歌えるとは 限らない その日にしか 歌えない歌が あるわけで

島爺さんのような

わたしには しかし 島爺さんのような 濃さはない ここで張り合っても 無益だ ただ 学び 吸収できるものも 確実にある

これは歌う時の感覚でも

スペースを作る そして開ける これは歌う時の感覚でも 大事なんじゃないか と思う自分がいる

また歌わない歌に

また歌わない歌に 用はない

この歌の存在は

この歌の存在は 世界を反転させることになる この歌を知って 俺の世界は 逆さまだったのだと 気づく 偉大でも 卑小でもない ただ 等身大の歌が ぼくのこころを 揺さらぶらずにはいられない

ぼくたちを

ぼくたちを 揺るがす 小さな悲しみも のせられない言葉たちも この歌の前では 無力だ

生きることは

生きることは 食べること そして 声を出すこと

ぼくはここいるから

ぼくはここにいるから そちらには行けないよ 君の笑顔が消えない間は ぼくは歌いたい ぼくにできることのひとつは 歌うことだから

こちらは

こちらは 今 あなたに向けて 歌を歌っています 君の中に 潜りこんで 深いところに 届いてほしいと願って この歌を送ります

人の期待に応えぬために

人の期待に応えぬために 歌を始めた 四年の歳月が経ち ある時 ふと歩みを止めたくなった でも 自分が続けていたから 応援してくれる人が 出来たことに気づいた それは決して 今の自分には重荷でもなく むしろ 推進力になっていると気づいた まだまだ足らぬ部…

涙で

涙で 目の前が にじむとき 僕を支えてくれた 歌の存在の価値を知る

この一線の先に

この一線の先に 俺ではない俺がいるので 今日も歌います

今日も

歌の定跡を なぞり続けることでしか 自分の形は 見えてこないのだから 今日も 精一杯 なぞれ

新しい歌い方が

またもや 申し分のない窮地を経て 新しい歌い方が 生まれてゆく

歌は

歌は いのちの源であり 欠かせないものであり なくてはならないものであり 人間存在を超えるものを 呼び出す

歌を吸え

歌を吸え お前が 真剣師としての覚悟があるなら その歌から出る成分を 全て 吸い込んでみせろ

河原者としての

河原者としての 自己認識が あるからこそ 俺はまだ 歌をやれているのかもしれない

なんだその声

なんだその声 どこから出した しおらしさ全開じゃないか どこか精神的なものさえ感じたぞ

声もまた

言葉を刃物のように 凶器として振り回すのではなく 剣として 守るべきものを守るために使うように 声もまた そういう使い方ができたなら

この声が

たっぷりあるから 今日は 思う存分 楽しもう この声が 君に届きますように

声が

声が この場に響き渡る 無色透明になって 自分は散っていって 生きとし生けるものの 呼吸が 全てが つながっていく

眠りにつく声が 今 ここに息づいている

超低音こそが

超低音こそが 君の技になるから 磨きぬけ

その重みが

その重みが 声にのるとき 声は 新たな陰影を生む

自分を裏切っていくことで

歌が 声が 自分を裏切っていくことで まだ見ぬ 自分へと 変貌していくからね