水鳴の人声観~苦楽の中で

自分の中にある言葉を形にしています。最近のマイブームは、鷹揚に、ごゆるりと、です♪

詩「不条理」

世界の不条理よりも

世界の不条理よりも この肌の醜さの方が 恐ろしいか 光を浴びて その肌が晒せるのなら お前は どんな不条理も 真正面から受け止められる

戦争は

戦争は 終わりが見えない 無辜の民たちが 犠牲になるだけでなく 帰りを待つ家族を持つ兵士たちも 死んでゆく この世の最大の 不条理は 戦争そのものだ

不条理は

不条理は いともたやすく 自分に襲い掛かってきて 自分の精神を粉々にする 縛られて 突っつかれ 心を消耗させる

不条理は

不条理は 存在の否定 君は存在しなくていい という言明 出くわすたびに こころ折れそうになる だがこの世に不条理があるなら 条理もまた存在する

これが伝えることの難しさなのか

不条理の記憶は 言葉にすると あっけない あれだけ苦しんでいた時も わずかこのページ数で 記事になってしまう これが伝えることの難しさなのか

小さな不条理が

小さな不条理が 自分に襲いかかる時 受け入れてしまっては駄目だ 自分で抜け道を探せ 選択肢の中から 自分で選んで賭けてみよ その連続でしか 自分の人生は生きられないのだから

ただのバスケットマンではいられない

ブザービートを決めるために どれだけの努力を惜しまなかっただろう 沖縄だけではない 暴力の因果を どれだけの人が 受けただろう ただのバスケットマンではいられない 悲しいけど 不条理を通して 世界の風景を垣間見るのだから

生きているうちに

生きているうちに あと何回 不条理に出会うことだろうか 気まぐれな君は 不意を突いたように 狙ってくるんだ

世の中には

家の中の 物の位置が違うだけで ちょっとした不条理を感じたり 車道側に出て 自転車を漕いでいると 後ろから どでかい車が ぎりぎりで 通り過ぎて行ったり 世の中には 小さな不条理が そこら中に転がっている

不条理を知るとき

不条理を知るとき 人間にとっての条理は なんなのかを同時に知る 誰かが言わねばならぬ それに反論する人もおらねばならぬ だがそれと同じくらい 仲介者としての三番目の人が おらねばならぬ それがなければ どうやって落としどころを見つけるのか

そんな言葉を使っても

飛んでいけ 不条理 あっちいけ 不条理 そんな言葉を使っても 来るものは来る それならタックルを受け止めるように 得体のしれないそいつを 掴んでやろうじゃないか

不条理の中をいきる

不条理の中をいきる 頭の中をかすめたあいつの言葉が リフレインして 待ちわびた展開に 涙するのは必定だ

それでもまたふいに

不条理が落ちていることもあれば 平穏無事に終わることもあって 今日は残すところ オミクロン対応のワクチン接種のみで 歯茎の腫れを除けば 特に困ったことはなく それでもまたふいに 新しい出来事と遭遇するわけで そこと出会う何かが また自分を違った生き…

不条理の中心めがけて

不条理の中心めがけて 突くことができれば 世界は一変する

どれも不条理

休憩時間が短縮され 休憩で使えるスペースも 左に寄せられた ぎりぎりの出し入れもあったり 日付が一日違いの場合もある どれも不条理 これも不条理 しかし それらを飲み込んで 自分の次の言葉に変えなければならない

小さな悲しみに

不条理ともいえぬ 小さな悲しみに 毎度驚かされて 時間が経つのが速い日もあり そういう時はなんだか やけに音が身に染みる

不条理が

不条理が 人を殺すのなら 条理は 人を生かすのであって そこにたどり着ける人は幸いだ 抉るような痛みも 疼くような苦しみも 次に行く指針になる 消え入りそうな声も 疲れ果てた身体も 全ては幸いのためにあるから