水鳴の人声観~苦楽の中で

自分の中にある言葉を形にしています。最近のマイブームは、鷹揚に、ごゆるりと、です♪

詩「沼」

落ちたのは

伊右衛門という沼に 落ちたのは つい最近のこと 特別美味しいからとか デザインが気に入っているとか そういうことでもないのだけれど

しめたものだ

沼地に足を取られて 笑顔を失っていくこともあれば 反対に 笑顔を取り戻していく沼もある 自分だけの沼が見つかれば しめたものだ

ここいらの沼は

ここいらの沼は そんじょそこらのものとは違う 深く そして時折 断末魔の叫びが聞こえる

この地に

この地に 隠された沼 おどろおどろしい叫びが 昼夜問わず聞こえている しかしそれを 聴こうとするものは 誰もいない

この沼地の奥深くに

この沼地の奥深くに 君の求めているものがあるとするなら 君の行く先は もう見えているだろう?

どろどろの沼地に

どろどろの沼地に 足を踏み入れたとき 人は この世の 知りえぬ姿を知る

この沼に浸かるとき

この沼に浸かるとき 人は 善悪を捨て去って 本性を現す