水鳴の人声観~苦楽の中で

自分の中にある言葉を形にしています。最近のマイブームは、鷹揚に、ごゆるりと、です♪

詩「かけら」

今日の煩悩が生きている

記憶はかけらとして 宙に舞って 時々 自分とつながる 明日の予定よりも 今日の煩悩が生きている

僕は

記憶のかけら 雨粒のかけら 言葉のかけら そのみっつを胸に 僕は 生きている

記憶のかけらだけがたよりで

明かりが前にあるようで 前にない 記憶のかけらだけがたよりで その思いを胸に 前へ進んでいる いつ止まるかもしれない もう立ち上がるのも やめたくなるかもしれない でも踏み止まるんだ 自分の前進のエンジンは 常にそこなんだから

進んでいく

前進の細胞と 全身の細胞が 協調し合って ゆっくりだけど 進んでいく はがれゆく細胞のかけらが また地に還っていく

この世界がうるおいを取り戻す

雨粒のかけらが アスファルトに叩きつけられて 割れていく 一面に きらきらとしたものが 飛散して この世界がうるおいを取り戻す

この流れに従えば

夢の最果てで 記憶のかけらをとって戻ってくる こんながらくたが なんの役に立つのかな そんな思いも持ち合わせて 連絡があるかないか 途絶えたのも また何かの縁で この流れに従えば いのちは続いていくのだから

僕は全てを越えられる

記憶のかけらが 僕の力になる 生きるのが苦痛でも それを支えに 前を向ける 闇深い道を歩いても 暗雲が近寄ってきても 僕は全てを越えられる

夢の中で

ある出来事をきっかけに 夢の中で ふいに心が揺り動かされて そのかけらのような記憶が 今日の仕事の出来具合を左右する 何ともないように見えて 多くの失敗を経験する 次に活かしてこそ 今日が報われる

記憶のかけらが

思いがけない 記憶のかけらが 人と話す時に 使えたりする 今も眠ったままの奴もあれば 頻繁に登場する記憶もあって 色々あるけれど 人が生きている限り 新しいかけらが 次々と生まれていくんだ

そうそうたる苦しみを持って

そうそうたる苦しみを持って 道々をいく 十代 二十代の もう思い出すこともできない 記憶のかけら達 必ずや 生き抜いた先に 本当の歌が待っている