置き去りにされた半身 まだ時々過去を思い出す 冷静な言葉づかいと ノリのよさは矛盾しない 他にもいる自分自身 種々雑多な自分がいて それが全てなんだ 完全無欠な自分自身は 存在しないんだ

どういう事情があれ 「さようなら」が言えるなら楽だ でもそう言わなかったのは 「昔の自分」を忘れてほしかったんだろう かつてのイメージを 壊すことにひどく怯えていた あの中の自分も一人の自分 でも外にある自分もまた自分 それを知っていたら 楽になれ…

白紙のまま ポストに入れた手紙 伝えるべきことが 何もないわけじゃない 不用意に気持ちを 言葉に託すのが嫌だった 無言のまま 自分から去っていった 何も言わず 何も言えず あの頃から 言葉と通じ合えてないんだ

冷え切るまでの温かさ 私たちは知っている もう助けなんかいらないと 小声で助けを求める ダメだと力なく言い放ち まだ終わってないことに気づく 聞こえないお知らせに 発動しないライト それでも目の奥には 光が宿っている