生まれ直して 歩き出した物語 渦の中から這い上がって 陸地に上がってきた ここはどこ わたしはだれ そんな考えの周り ひとりじゃ分からないから ふたりでいるんだ

こんな夜は 迷える子羊ちゃん 網目状の中に潜って からまって 閉じこもって 歌うだけの力も 持ち合わせていない あとは寝るだけ

裸足のまま駆け出して 街ゆく人を尻目に 玩具をねだる子供の姿 きらめく姿が乱反射して マジックテープを引きちぎって 並ばなくていいんだと 足早に家路につく

歌が生き続ける そんなことが起こるなら 彼方に見上げる空を 思うことも可能だ 間違いなく 衣擦れの音とともに そんな瞬間が

美しさが何より 迸るのだ 一瞬にして消えただけの 雲散霧消したかのような その幻影に 地球はまだ死なない

非道いじゃないか そんなこと今まで 誰からもされたことないぞ 人間性なのか分からんが 何をそんなに荒んでいるんだ

歌う理由なんて とうに忘れたよ そんな理由が あったのかも忘れた 誇りのみを懸けて 昔にケリを つけるために 今日も歌う 今日を歌う