わかんめぇよ

水で濡れた鏡に 映るぼくの輪郭は あまりに不明瞭で それゆえに 自分が 自分でなくなってしまう

みな 目が わたしを見てほしい と訴えている

自分の経験上 他者の関心事に 関心を持てるのは 身近な五人ぐらいが限度 もちろん ひとりひとりの時間を 最小にすれば １０人でも １００人でもいける しかしそれでは ひとりひとりの関係性は 浅くなるだろう

他者の関心事に 関心を持つことは そんなに難しくない ただ 結果的には 他者の眼で見ることは 自分を壊して 再構築することになるから そこまでするのが 嫌なのだろう 今のままで 今の自分だけの 興味関心の範囲で 生きていけるし ということなのだろう

奥に 商品が残っている時がある 言葉も 本も同じで 表面ではなく 奥を読むこと 文字ではなく その後ろを読むこと

品出しの時 補充の際 位置を微調整する フェイスを合わせたり 横一列に並ぶようにしたり この小さなことが 仕事というものだ