日本国民を永きにわたって隷従的境涯に押しつけ、また世界に対して今次の戦争に駆りたてたところのイデオロギー的要因は連合国によって超国家主義とか極端国家主義とかいう名で漠然と呼ばれているが、その実態はどのようなものであるかという事についてはまだ十分に究明されていないようである。今主として問題になっているのはそうした超国家主義の社会的・経済的背景であって、超国家主義主義の思想構造乃至心理的基盤の分析は我が国でも外国でも本格的に取り上げられていないかに見える。
隷従的境涯から脱するのは容易ではない
それが国家による力であればなおのこと
今次の戦争の敗因のファクターを理解する
そのためのキーワード 超国家主義
別の名を極端国家主義
永い永い歳月をかけて
最終的には人々を最果ての地まで送っていった
この国家思想の究明
なりふり構わず 着の身着のまま
かなぐり捨てたその後の焦土
もはや 令和
だが 思い出すのは戦後
それでもなお 思い出すのは戦争
続いている振動
がたがたがぐらぐらになり
地盤が震えだす
けたたましい音が近づいてくる
国の名を借りた力がいつの間にか
自分を取り囲んでいる
もう周りは見えない
蜘蛛の糸にすがる予定はなかったのに