水鳴の人声観~苦楽の中で

自分の中にある言葉を形にしています。最近のマイブームは、鷹揚に、ごゆるりと、です♪

言葉の七転八倒

昔の人は、七転八倒という言葉を残している。

 

ユニークさが余りある表現だ。

 

人生楽あれば苦あり、もたしかにいい言葉だけど

七転八倒はそれの強化版であり、苦痛の量は倍以上だ。

 

七回転んで、八回倒れる。

 

人は、常に歩き続けている。

 

それは、人生も同様だ。

 

しかし、この七転八倒は、転んで倒れての繰り返し。

 

これが、前周り前転とか、倒立とかで好きでやっているのだったら

辛くはないのだろうけど、人は

歩き続けている以上に、転んでいる。倒れている。

 

ただ、それに気がついていないだけだ。

 

俺は転んでいない。私は倒れていない。

 

と思っている人は、自分の生活を振り返ってみてほしい。

 

寝る時に転んで寝てないか?

 

寝る時に倒れて寝てないか?

 

今言ったのは、半分冗談だが

人はそういう生き物なのだ。

 

七転八倒をこまめにしている

漫画の主人公がいる。

 

ワンピースの主役、ルフィだ。

 

彼は一見すると、色んな敵役に

勝利しているシーンが見られる。

 

そのため、元々強かったように思うし

実力で勝利しているように見える。

 

しかし、ルフィはフーシャ村を出るまでに

10年の歳月をかけているし

クロコダイル・ロブルッチ・バーソロミューくま

といった御仁に、ことごとく負けている。

 

実際、最愛の義兄弟であるエースを失った時は

完全に打ちのめされ、失神しているぐらいだ。

 

見事なまでの七転八倒ぶりだ。

 

失敗は多い。しかしそれ以上に、その生き様は

人々の心を奮い立たせるものがある。

(ルフィが戦闘において学習能力が高いせいもあるが)

 

それに比べて、俺の生活はなんだ。

 

たしかに、体調も安定している。

 

しかし、少なくとも「言葉」を発することに

苦しんでいるだろうか?

 

お決まりの言葉を発して「これが俺のすべてだ」

と安住してないだろうか。

 

「生みの苦しみ」を経験しないものに

人に伝わる歌が届くだろうか。

 

歌のレベルもそうだが

言葉のレベルも上げていかなければ

相乗効果は生めないだろう。

 

手始めに「七転八倒」という言葉で

どこまで書けるか書いてみた。

 

七転八倒」は、小学生でも使える表現だが

この言葉の深みに気づいたのは

29歳になった今である。

 

この歳月を通して受肉する言葉があるのは

今、書いていなければ気づいていない。

 

この言葉は、書く前にぽっと思いついたが

座右の銘として使ってもいいぐらい至言かもしれない。